単行本で5巻。二段組だが、日本の小説だし、そんなに時間はかからないだろうと思ったら、
予想の倍くらい読むのに時間がかかった感じ。1冊5時間くらいかね。もうちょっとかね。
まあ司馬遼太郎は超有名で、書くものも安定の面白さ、しかしそれがゆえにあまり手が出ない作家。
多分何冊かは読んでるけどね。「播磨灘物語」「街道を行く」数冊。でもまあ少ない。
今回が初めてのメジャーもの。
――わたしは、幕末ものはそんなに好きではなくて――って、キライでもないんだけど、
微妙なんだよね。時代が近いせいか、多分書き手が熱いの。熱いのは決して悪いことじゃないと思うが、
みんながみんな熱いと若干うざったさを感じるというか。
なので坂本竜馬も西郷隆盛も高杉晋作も、人気があるのでちょっと避けて通ってる。通ってた。
人生半ばを過ぎて、「まあ、坂本竜馬くらい読んどくかい」的な気持ちもある。
いわば斜めから読んだ坂本竜馬。
でもまあ、竜馬はカワイゲがある男でした。
多分司馬さんの書くこの竜馬によって人気が出た部分はあるんだろうな。
わたしも説得されたくらいだから。
ここまで贔屓されるとどうしても影響を受けますよね。
ただ、大政奉還の時のギリギリ感は面白かったな。今までそこまでギリギリの話だとは思ってなかったから。
江戸城無血開城なんかも、頭では難しいことなんだろうなあとは思っても、実感は出来ないもんね。
まあ普通戦いたくなるよね。戦ってつぶしておかないと、いつまた鎌首をもたげるかわからないもの。
わたしは司馬遼太郎が竜馬暗殺をどう描くのか、興味を持って読んでいた。
そしたらそれが、ものすごく短くてね!単行本5巻上下二段組の、最後の数ページでしかないの!
司馬さんは、竜馬を、――愛していたんだなあ、と思ったね。
あくまでさわやかに竜馬は死んでいって。
そしてけっこう長めのあとがきのなかで死の状況については説明している。
そういう書き方は、ずいぶんと変則的なものだろうが、きっと彼の死は書くにしのびなかったんだ。
読後、少し時間がたってしまったので感想が薄くなったな。かなり面白かったのだが。
感動は冷めないうちに。
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